
5−2. 海岸遊歩道整備
海岸での遊歩道は、その立地条件及び自然環境の影響を考慮し整備すべきである。また、海岸を自由に移動できるように主要な遊歩道を中心に整備し、特に、車椅子使用者、視覚障害者での移動が快適に行われるように配慮すべきである。
《解説》
遊歩道の有効幅員は、120cm以上にし、車椅子同士のずれ違いを考慮すると180cm以上とすることが望ましい。また、縦断勾配は8%以下とし、勾配が50m以上続く場合は、途中に150cm以上の水平部分を設ける必要がある。遊歩道両側は転落防止及び視覚障害者の移動のために柵及び縁石を設けることが望ましい。この時、自然景観を壊さない柵や縁石のデザイン・素材を考慮すべきである。海岸の遊歩道では、その立地特性から利用者にとってそこがどのような状態にあるのか、距離・時間等の情報として利用の難易度を標識により示すべきである。
米国におけるトレイルの標識を図5−2−1に示す。この標識は利用者にそこがどのような状態であるかという情報を与え、自分のレクリエーションであるか否かを決めることができるように配慮されている。そして、これらの情報は各施設のパンフレット、また、インフォメーションセンター、キオスク、トレイルの入口や駅におかれている地図の中に記入されていなければならないとしている。

図5−2−1 米国におけるトレイル標識の例
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